アンテナは、静岡県浜松市を基点に、縮減のための社会実験とその実現を目指すメディアプロジェクトです。
平成23年度アンテナレクチャーシリーズ活動実績
 平成23年度アンテナレクチャーシリーズ活動実績

この一年アンテナでは40名以上の専門家を浜松に招聘し、浜松へ専門性を投下してきました。以下はその活動報告です。


レクチャー回数 21回
招聘専門家 44名


□RE01都市の現象学

川勝真一 (RAD)

榊原充大 (RAD)

亀井聡 (東工大大学院)

田所雄大 (東大新領域)

佐々木高之 (アラキササキアーキテクツ)

小川文象 (FUTURE STUDIO)

吉村靖孝 (吉村靖孝建築設計事務所主宰)

土岐文乃 (筑波大学大学院博士課程)

山道拓人 (東工大大学院)

門脇耕三 (首都大学東京助教)

古澤大輔 (メジロスタジオ)

馬場兼伸 (メジロスタジオ)


□RE02コミュニティレクチャー

加藤幸枝 (CLIMAT 色彩計画家)

栗原健太郎 (studio velocity)

岩月美穂 (studio velocity)

市川紘司 (東北大学大学院工学研究科都市・建築専攻都市・建築理論分野)

加藤拓郎 (東北大学大学院工学研究科都市・建築専攻都市・建築理論分野)

平野晴香 (東北大学大学院工学研究科都市・建築専攻都市・建築理論分野)

川勝真一 (RAD)

榊原充大 (RAD)

山本幹子 (静岡文化芸術大学 着物倶楽部 学外講師 着付け師)

獣道(静岡文化芸術大学グラフィックサークル)

長谷川康晴 (なの蔵バーテンダー)

玉越賢治(私人として) (浜松市 産業部 商業政策課)

吉林和穂 (浜松まちなかにぎわい協議会)

中村健太 (東京仕事百貨)

鈴木康広 (東京大学先端技術研究所 アーティスト)


□RE03 研究助手

川勝真一 (RAD)

榊原充大 (RAD)

山道拓人 (東工大大学院)

連勇太朗 (慶応大学SFC大学院在籍)

一ノ瀬彩 (茨城県デザインセンター)

鈴木一郎太 (NPO法人クリエイティブサポートレッツ)

小田桐奨 (L PACK)

中嶋哲矢 (L PACK)


□RE03 最終講評会ゲスト

橋本純 (株式会社新建築社 取締役)

西田司 (オンデザインパートナーズ代表)

熊倉純子 (東京芸術大学音楽環境創造科教授)


□ER BUNSAI

原田博子 (NPO法人子育てネットワークぴっぴ)

山森達也 (NPO法人クリエイティブサポートレッツ)


□RE04 特別レクチャー 

古澤大輔 (メジロスタジオ)

馬場兼伸 (メジロスタジオ)

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【RE04】レクチャーのお知らせ

アンテナレクチャーシリーズのお知らせです。RE04は、「所有から街を考える」と題して、浜松の民間のまちづくり協議会「浜松まちなかにぎわい協議会」と地元商店街と協力し、地権者や建物 オーナーなどの街を所有する層へのアプローチルートの開拓と、所有状況のリサーチを目的としています。

今回我々は、その中の連動企画の1つとして、市街地の複雑な所有問題と空きスペースを軸にしたレクチャーを企画し、主に関東で活躍する建築家ユニット・メジロスタジオを浜松に迎えます。

講演テーマは、「都市と所有から建築を考える」。

今回お呼びするメジロスタジオの活動は、
立川空想不動産、シネマスタジオ、高崎での屋台村、といった空きスペースの活用、
東京ウェッサイ、古民家改修、での地権者とのコミュニケーション、
バルコニービルでの所有に対する建築的アプローチ、
に代表されるように、今回の我々のテーマにとてもフィットしていると考えており、充実した内容のレクチャーをお届けできると思います。

興味のある方、予約不要ですので、お時間があれば是非浜松、肴町までお越しください。

|日時|
3月27日(火)17時~18時半
|会場|
肴町公会堂(浜松市中区肴町316-3)
|講師|
メジロスタジオ
|テーマ|
「都市と所有を建築から考える」
|主催|
メディアプロジェクト アンテナ
|企画協力|
浜松まちなかにぎわい協議会 肴町
|お問い合わせ|
アンテナ info@untenor.com
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THE CREATIVE CENTER in L AND PARK
 RE03 CITYLABにて開発されたコミュニティ育成カードゲーム「THE CREATIVE CENTER」が研究助手でもあるLPACKが運営するL AND PARKにて実践されました。

LPACKがレポートしてくれています。

「THE CREATIVE CENTER」にとっては初の外部実施。

しかも今回のプレーヤーはお互いに知らない人も参加していて、不完全なコミュニティによるゲームとなりました。


相関図カードを4枚に減らすなど即興的にルールを組換え、最初は不安でしたが、徐々に感覚を掴んでいき、最終的に

・雑司ヶ谷ロックフェスプロジェクト

・青森のハッチに赤帽で手紙を届けるプロジェクト

・昔あんなことやってたよねをカタチにするよプロジェクト


という3つのプロジェクトができました。
今後も外部での実施を続け、ルールや形式を少しずつ整えると共に、何よりも自分たちの「花」を増やしていければと思っています。
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RE04「所有から街を考える」参加メンバー募集のお知らせ
RE04「所有から街を考える」企画概要

 
□調査目的

本企画では浜松まちなかにぎわい協議会と協働し、中心市街地における土地や、建物、テナントと言った所有実態を調査し、空き室、空き空間、空き地の利用のための基盤整備を進めるものです。所有には土地、建物、用途の所有が存在しており、それぞれの所有状態と関係性を可視化することと、それぞれのオーナーへのルート確立を目的としています。本企画では、2012年度の年間計画であるRE05の事前リサーチプロジェクトであるとともに、参加者のスキルアップワークショップとしても機能することを意図されています。

只今アンテナではこの企画に興味のある人材を募集しています。興味の有る方は2/26までにinfo*untenor.com(*→@)までご連絡ください。


□調査の位置づけ

□調査概要

調査方法:フィールドワーク

調査エリア:中区肴町商店街

調査対象:肴町の都市空間と土地所有者、建物所有者、テナントオーナー

調査時期:平成24年3/1-3/15

参加予定人数:10名 


□応募要件

まちづくりや建築、デザイン、中心市街地、スキルアップに興味のある意欲的な人材

興味の有る方は2/26までにinfo*untenor.com(*→@)までご連絡ください。


□調査実施体制

メディアプロジェクトアンテナ

浜松まちなかにぎわい協議会

肴町商店街


□活動拠点

万年橋パークビル7F マチノバオフィス(浜松市中区田町327-24 )


□全体スキーム

各人の興味という主観からスタートし、他者の所有とデータベースという客観情報へ接続する連続的なアプローチを意図しています。

A1)マテリアルリサーチ

まず肴町をフィールドワークし、個人的な興味から気になった風景を探し、その視覚的な情報に対する解像度を上げます。RE01でも取り組んだマテリアルコンサンプションリサーチを行い、PCスキルアップと自分の興味と街の接続を図ります。

A2)所有リサーチ

次は、A1のマテリアルリサーチで気になった風景の不可視の情報=所有を調査します。複雑に入り組んだ市街地の所有を考える上で、土地、建物、用途といった分類を一旦取り払った上で、その場所の所有状況を内部、外部、私有、公有、問わず調査します。研修生はその場所を使うための仮想ルートを見つけ、地権者とのコミュニケーションを図ります。

A3)所有状況ビジュアライズマップ制作

研修生毎にA2で得られた部分的な所有データを統合し、最終的にデータベースとあわせて、区分所有をビジュアライズしていきます。

B)レクチャー

「都市と所有」をテーマに プレレクチャーを企画します。

会場:三米商店(予定)

C)超短期部分所有ワークショップ

対象敷地に置いて、短時間、部分的に「所有」を発生させるため、その場所の所有者にアプローチし、コンセンサスを取った状態で実際にその場所を超短期部分利用するアイデアを考え、実践します。


□実施期間

H24.3/1-3/15(平日夜間、祝日昼間)

3/1(木)19:00-21:00(キックオフミーティング)
開催場所:浜松まちなかにぎわい協議会(浜松市中区鍛冶町 124マルHビル5階)
集合場所:協議会前 (旧松菱の東側)
集合時間18:50

3/4(日)10:00-18:00
場所:マチノバ(中区田町327-24 7F)+市内某所

5(月)19:00-22:00
場所:マチノバ(中区田町327-24 7F)+市内某所

8(木)19:00-22:00
場所:マチノバ(中区田町327-24 7F)+市内某所

11(日)10:00-18:00
場所:マチノバ(中区田町327-24 7F)+市内某所

12(月)19:00-22:00
場所:マチノバ(中区田町327-24 7F)+市内某所

15(木)19:00-22:00
場所:マチノバ(中区田町327-24 7F)+市内某所

+「所有から街を考える」をテーマに専門家をお招きし、特別レクチャーを3月下旬に開催します。

□調査範囲

浜松市中区肴町


□協力

浜松まちなかにぎわい協議会、肴町商店街


□主催

media project untenor


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RE03最終講評会
先週の日曜日にRE03_CITY LABの最終講評会を行いました。
ご来場いただいたみなさま、Ustでご覧いただいたみなさま、ありがとうございました。

当日の様子は、Ustとtogetter(ハッシュタグ#re03_final)でご覧いただけます。



/植野
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RE03 1.14報告
 最終講評まで残り一週間を切りました。しかし、この日は辻さんの誕生日ということもあり、終始和やかな空気が流れるのです。

午前中は、48固有名詞を相関図に出すという新たなルールのもとカードを作製します。見落とされていた固有名詞がカードに登場します。

ここで、一旦昼食へ。お好み焼きと昼からビールを頂くという何とも幸せな一日。

15:00〜
パーティー開始です。昼食帰りに買ってきたドンペリ風シャンパンと、キルフェボンのケーキを頂きました。ケーキには店員さんも初めて書いたであろう「ノーリスク ノーライフ」の文字。

16:00~
カードゲーム開始です。今回は最終講評の後の懇親会にて何をするかというものです。トータル161Eでプロジェクトを考えます。

最終的に
kenkenが「THE CREATIVE CENTER」を本気で行い、モニタリングする。
「THE CREATIVE CENTER」のCMをKT5出演で流す。というものです。
2つのプロジェクトを掛け合わせる方向に進みましたが、プレゼンもそのような形式をとることは出来ないかという議題へとシフトします。

一般名詞で行われる俯瞰した論理と、固有名詞が並ぶ具体的な議論を同時に存在させるというものです。おそらく次回は詳細のプレゼン方法が論点になるかと思われます。

最終講評まで目前です。皆さんがんばりましょう。何より辻さんおめでとうございます。

研修生 鈴木
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RE03 1.12報告
 ついに[RE03]カードゲーム「ザ・クリエイティブセンター」発のプロジェクト第一弾開催されました。プロジェクト名は「THE CREATIVE CENTER モニタリングプロジェクト」

「吉林和穂(浜松まちなかにぎわい協議会)」
「江畑潤(静岡文化芸術大学大学院)」
「kenken(静岡文化芸術大学サークル)」

の方々にお越しいただきました。

18:00〜
まずはカードゲームに参加するkenkenメンバーに辻さんから「RE03の概要、カードゲームのルール、今回のプロジェクト」について説明していただきました。
初めてゲームを行うkenkenメンバーはとても興味深く説明を聞いていました。



19:00〜
準備も整ったということで、土屋さんの進行でゲームスタート。
ゲームに参加するメンバーはkenken7名
まず今回の与条件を設定していきます。
期間:2月の1ヶ月を準備期間として3月スタートのプロジェクト

学生はこの期間夏休みということもあってトータルEは「1300E」となりました。

初めてゲームを行うメンバーが多かったため、始めは探り探りの状態でしたが自然とゲーム内でコミュニケーションが生まれていたのがよかったと思います。
最終的には7名全員からプロジェクトが提案されました。(写真は1枚写っていませんでした。すみません)



プロジェクトのまとめ方として以下の方法も試されました。
1、プロジェクトのEを下げる
2、プロジェクトの解散→魅力的な1つのプロジェクトにEを送る

結果的にはプロジェクト成立にはなりませんでしたが、kenkenサークル内でもう一度やってくれるという話なのでkenkenの今後にも注目です。


21:00〜

江畑さん、吉林さんによる講評

「江畑さん」

・ゲーム内で自然にコミュニケーションがとれる仕組みができているのがよかった。
・やってて楽しいゲームで周りで見ているだけだと寂しい。
・リアルな時間を扱っているのがゲームの肝なので、本気度、緊張感、駆け引きなどがあるともっと おもしろくなる。
・ゲーム独自のワードである「花」や「根」というワードがもっと飛び交うようになると周りとして も楽しい


「吉林さん」
・今回kenkenというもともとあるコミュニティで行われたが、そこに別のコミュニティの人が1人 でも入るとどうなるのかを見てみたいと思った。
・外で見ていると内部は楽しそうで入りたくなるが、外で見ているだけだと楽しさや、内容が伝わら ない


21:30〜


「酒&フードカトウ」に提供していただいたお菓子、カレー、お酒を囲んでの懇親会
特に地域限定の3つのカレーはその独特な味わいに盛り上がりました。
忍冬酒はあの「徳川家康」が愛したお酒だとか・・・


懇親会中もカードゲームに関して様々な意見が飛び交いました。

・プロジェクトを考える時間が長く、ゲームとして考えたときテンポが悪い
・1人ではなく2人組でもいいのでは
・Eの表し方について→大きさを可視化するためにどうするか
・プレーヤーが所持するカードは3枚より2枚の方が他人の意見が入っていい
・昼寝ゾーンについて

このようなことがこれからの話し合い議題になるのではないかと思います。今日は協力してくださった皆様ありがとうございました。
最終講評会まで時間もわずかとなってきました。残りの時間がんばっていきましょう。



研修生 今村

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[RE03]まちづくりについて
untenorを運営する辻です。


まちづくりについて書いてみる。もう少し正確に言えば、建築設計を学んだものが携わるまちづくりについて。


地方都市・浜松に来て建築設計事務所を設立する傍ら、まちづくりにも関わってきた。所謂まちづくり活動が何を指すのか、ウィキペディアによれば、

"「ある地域(まち)が抱えている課題に対して、ハード・ソフト両面から課題の解決を図ろうとするプロセス」と捉えられていることが多い。また、多くの場合、まちづくりは住民が主体となって、あるいは行政と住民とによる協働によるもの、といわれる。ただし、民間事業者が行う宅地開発なども「まちづくり」と称している場合がある。"

とされているが、意味に振れ幅のあるバズワードであるということである。


浜松という小さな社会で様々に出会う人に自分を説明する時、「建築設計とまちづくりに携わっています」という言葉をなんとなく使ってきた。

建築家が、「まちづくりに携わっています」という時のその言葉の持つニュアンスはなんとも伝えにくい。専門家(東京)に向けてはきっと「建築設計だけしてても建築界はいい方向に変わらないからもっと社会にできることを探したいんです」的なニュアンスで受け取られる。例えば一般市民、あるいは行政の人間に対しては「箱物には限界があるから人間や状況を考えたいんです」的な受け取られ方をする場合が多い。建築に対して限界を感じながら凡てを否定することなく、且つ建築ではなく、建築を使う人間のことを考えているということになろうか。


僕は横浜国立大学の建築学コースを卒業して、YGSAを修了した。


建築を学び始めて、なんとなく面白いと思っていることが、建築の作る空間や状況の抽象的な新しさを見つけることから、より具体的なところへシフトしていった気がする。図式や構成の新しさに入れ込んでいたのは確かに覚えている。しかし、どこかのタイミングから図式の新しさが飽和したように思われる。多分、豊島美術館と石上純也の"雨"の成功が大きかった。


403architectureの設立以後、大学外の活動が増えると同時に具体的な要素が飛び込むようになった。施工方法や、運営、デジタルファブリケーション、素材、まちづくり、人間。こういったものも建築の形を決定するルールになり得るということと、建築の形を必ずしもゴールに設定しなくてもいいということがわかってきた。なにより、頭の中の抽象的な図式よりも目の前の素材や人間を面白いと思えたことに開放感があった。


言葉のニュアンスの問題として、まちは具体的な要素の集合体で、都市は抽象的な要素の集合体だと僕は捉えている。

YGSAでは都市だ都市だとなんども聞かされた。課題は想像力を鍛えるためのフィクションだ。

403では目の前の素材と向き合った。

徹底的に俯瞰させられた反動として、徹底的にマテリアルと向き合った。結果的に403を設立した後の山本スタジオでは最も納得いくものができた。浜松で活動するきっかけとなったプロジェクトである。JRの南口に日系ブラジル人のための地域社会圏を構想した。

抽象化の矛先に気を配れば、何でも面白くなると思えたことが大きかった。所謂、誤読である。


だからこそ、どこで何を捉えるか、面白いと思うかを選択しなければならない。僕は具体的に実感できる要素が最も多かった浜松を選んだ。


何でも面白くなるということが、最も有効に機能する現場が地方にあると感じたのである。


面白がる回路は抽象的で建築的構築力の発動し得る脳みそから作られているから、YGSAで鍛えられた都市と抽象は回路として残ったようだ。抽象化はまちづくりに時間を存在させる、最重要行為である。


地方都市の中心市街地では自分たちの街には基本的に何も面白いものがないから、何か違う他者を持ってきてまちおこししようという風潮が強い。どこでもそうだと思う。アートに頼って、キュレーターに頼って、ご当地キャラに頼って、歴史に頼って、B級グルメに頼って、助成金に頼る。頼りっぱなしだ。そして皆誰かを否定する。商業者はイオンと行政を批判して、行政は商業者を批判する。イオンは皆から批判される割に一般市民からは絶大な信頼を受け広大な駐車場はいつもいっぱいだ。たまにまちづくりの成功者が講演に来ると自分の街ではそれはできないなと突っぱねる。現状は日本のどこでもそんなとこだと思う。


空気感として停滞している日本の地方をどうにかするとなった時には、解像度を上げて、把握できる要素の数を増やす作業がまず必要である。

浜松に拠点を移し、いろんな方々と出会い、把握できる要素が増えた。

結論としてはそれらを面白いと思ってみるだけでまちづくりの燃料が出来る。この燃料を持続的に駆動させるエンジンの仕組がそれぞれの専門性である。(→参照http://aar.art-it.asia/u/admin_edit1/hx5rpG17aYe3UAnHgRtB) この専門性は専門性の数だけチャンネルを持っているし、それが機能する矛先も限定的だ。面白いと思うということはどういうことか。違う価値観でその物事を見て、違う価値を与えるということだ。


専門性が目的を示し、一般市民をおしなべて動かすのは近代であるとしたら、そういう一元的な解決策はもう機能しないのがポスト近代である。


前置きが長くなった。


僕らが生きるこの時代において、明確な目的を示さないまま、ひとまずまちづくりの燃料さえ作っておけば、あとは勝手にそれぞれの専門性がやってくれるんじゃないかということを研究しているのがRE03CITYLABと言える。


CITYLABとは、行政から、クリエイティブセンターが担う事業と適した場所の提案のための研究を依頼され、SENAの助成金を使い、浜松まちなかにぎわい協議会の協力を得てuntenorの事業として昨年11月から進めているインフォーマルな研究室である。


徹底的に具体的な事物を面白がり、それを徹底的に抽象化して持続させる枠組みをつくろうと考えた。


御上が求めていたクリエイティブセンターは箱物で所謂「アーティスト」や「クリエイター」が集い、中小企業とコラボレートして商品開発するような場所である。


しかし、箱物が箱物だけでは機能しないのはもはや明白で、クリエイターという存在の定義も曖昧で、従って中小企業との商品開発も既成事実に基づいたありふれたものになるのは自明であった。


まず私たちはクリエイティブ=創造性の定義を再設定した。

現代における創造性とは、独創性、新奇性、オリジナリティのことではなくて(デュシャンを引用するまでもなく)、今あるものを読み替えて面白がることである。創作に限定して言えば、一次創作二次創作という区別が機能しないということである。今あるものならなんでも面白がることができるから、なんにでも創造性の種はあるし、誰にでも創造性は担保される。従ってクリエイターの条件は誰でも当てはまる。現代のクリエイティブネスはより広く開放されている。

また私たちはクリエイティブセンターとは場所のことではなくて、システムのことであると定義した。それは場所だけ考えてもその場所がうまく機能しないからということと、この場所が最もクリエイティブであるということが上記したように論理的に不可能だからである(誰でも何でもクリエイティブになる可能性があるから)。


すると、このシステムは所謂クリエイターや芸術だけではなくて、まちづくり全般のことを指すようになる。今までの専門性としてのクリエイティブネスは限定的に専門性の矛先が生じているエンジンの部分として任せ、誰にでもまちづくりのモチベーションが担保されるようなシステムをまずは作るということである。解像度を上げ、面白がることの先には、関係性の再構築が待っている。


結局、まちづくりのモチベーションとはなにかということである。僕は社会関係資本だと思う。それで、面白がる矛先にあるのは個別の固有名詞と、固有名詞の間にある関係性である。つまり社会関係資本を読み替えて関係性に新しい価値を与え、社会関係資本が深まったり、広がったりすることがまちづくりの(生きることそれ自体の)モチベーションになる。

こうして私たちのクリエイティブセンターの提案はネットワーキングプロセスをデザインすることに近づいていった。


この時、考えなければならないのは、一元的な解決策はないということである。

つまりきっかけは具体的にしか考えられないということである。元となるコミュニティのようなものがひとまず試験体として必要だ。しかしコミュニティなら何でもいいということではなくて、ネットワーキングを考えると、それは閉じつつ開いた状態でなければならない。地縁型のコミュニティをまるごと相手にすると排他的になるからである。彼らの昔ながらのコミュニティは結束力が強い分、外部に対しては排他的である。一方、テーマ型コミュニティというものは共有するものが部分的で趣味だったり、店だったり、人だったり、スポーツだったり、イベントだったり、を共有した緩やかなコミュニティである。彼らは閉じつつ、開ける。開けるので、他のテーマ型コミュニティに属している人間とも共有しているものを共有出来さえすれば、つながる。

そもそも現代人は複数のコミュニティを幾つも重ねて抱えている。平野啓一郎の分人主義にも見られるようにどこかのコミュニティではキーパーソンだが、どこかでは脇役という事態が往々にして起こる。このような複合的な状況に対処していく必要があるのだ。


これらのすべてのパターンを抽出し計画することは不可能に近い。故に個人レベルまで解像度を上げるためにまずコミュニティを抽出し、解像度を上げ、その上で俯瞰し、コミュニティを基準にして代替可能なシステムを提案することが現実的な解法となる。(参照 http://qc-3.blogspot.com/2011/12/qc306-untenor.html)


今回抽出したのはCITYLABの参加メンバー自身である。自分たちの関係性がどれだけ深まり、広がったか自体が自分たちが自分たちに設定した評価基準である。


この解法は具体的なレベルではあくまで一つのコミュニティに対して有効である。しかしながらコミュニティを固有名詞に分解した上で抽象化することでコミュニティレベルでの転用が可能となる。まずもって、統一された解法はなく、固有名詞が多様であり関係性も無限にあり、コミュニティも1つとして同じものはないという前提から、ボトムアップ型のまちづくりにつなげていくための方法論である。


私たちは、コミュニティに対する解像度を上げ、固有名詞を把握し、関係性を読み替える、あるいは組み替える、この一連のネットワーキングプロセスとしてのクリエイティブセンターをカードゲームに読み替えようと考えた。固有名詞同士に関係性を与えるきっかけとして、自分たちが知っている固有名詞が手札になったカードゲームである。

従って、このカードゲームから生まれるプロジェクトにも、固有名詞にも、客観性はない。主観性しか存在しない。あくまでカードゲームを実践するコミュニティが育ち、関係が広がることがまちを作っていく。具体的な要素を読み替え、コミュニティの関係が深まり、且つ広がっていく。そのような具体的なテーマ型コミュニティの持続的な発展と深化が今私達が考える、まちづくりということである。


まちをつくるモチベーションは一人一人が読み替えによって自分と自分の周りの状況を肯定することから始まる。という「具体的な抽象化」が建築を学んだ経験、建築的思考から導きだされた。


最終講評会は1/22。

新しいまちづくりのきっかけになればと思って設えている。


辻 琢磨

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RE03 1.9.報告
毎日寒いですが、RE03のカードゲーム「THE CREATIVE CENTER 」は試行錯誤を重ねて熱く開発されています。
 
8日は、『今週木曜日に実際に開催するイベント』を本気で決めました。
   
各自本気で自分の持ちE(イベントにかける熱量)を算出します。
集まった8人でトータル111Eになりました。
自分でがんばって捻出した結果私は、まさかの3E。。
今回のイベントは後方支援にまわります!!!

 <今回追加されたルール>
 ・場所の根が場所の花になるルール 
エリア分けした地図を使って、同じエリアの場所の根は3枚で場所の花に、2つのエリアをまたぐ場所の根は2枚で場所の花に召喚 

・出来事カードを使うとナナメ「場所の根と人の根」、「場所の花と人の花」だけでもプロジェクトが成立するルール
たとえば、花の出来事を使うと場所の根、人の根でもプロジェクトが成立する

 ・デザイナー桑田さん制作の手元シートに自分のプロジェクトを書き込む  

手元シートのを使うことで、各自のプロジェクトの内容や
それに対する賛同Eがわかりやすくなりました。
今までの1ヶ月間などの仮想の準備期間を設定したゲームにあわせて、
今回のような短期の設定でゲームを 行うことで、「THE CREATIVE CENTER 」は
イベントの準備期間にかかわらず、コミュニティの交流を深めるイベントづくりに効果を発揮することが実証されつつあります。  

今回のゲームで成立したイベント
「THE CREATIVE CENTER モニタリングプロジェクト」は一般公開で行います。 
次回12日(木)お時間がある方は是非お越しください。

研修生/井口
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[RE03]カードゲーム「ザ・クリエイティブセンター」発のプロジェクト第一弾開催のお知らせ


この度、RE03 CITYLABにてクリエイティブセンターのオルタナティブとして開発中のコミュニティ育成カードゲーム「ザ・クリエイティブセンター」(プレイヤーの関係する固有名詞群を組み合わせ、関係性を創造的に読み替えて有益なプロジェクトを起こすゲーム)のゲームプレイから考案されたプロジェクトが行われます。

プロジェクト名は「THE CREATIVE CENTER モニタリングプロジェクト」です。

ゲームプレイ前に決められた前提条件は、1/12に開催可能、親カードは「吉林和穂(浜松まちなかにぎわい協議会)」。
プレイヤー(研究生)がBETできる最大合計E(準備にかけられるモチベーションを伴った時間)は116Eです。

組み合わされた固有名詞は
「吉林和穂(浜松まちなかにぎわい協議会)」
「INFOラウンジ」
「kenken(静岡文化芸術大学サークル)」
「江畑潤(静岡文化芸術大学大学院)」
「森恭平(CITYLAB研究生)」
「酒&フードカトウ(研究生の一人の同級生の実家)」

獲得Eは61Eで、本日1/9から三日間の準備期間中、研究生10人で、61時間分のエネルギーをつぎ込むことができます。

この5つの固有名詞がゲーム中に組み合わさり、「THE CREATIVE CENTER モニタリングプロジェクト」が発動しました。
この「THE CREATIVE CENTER」のカードゲームを文芸大サークル「kenken」に体験してもらい、それを浜松の巷で話題の裏切り系カードゲーム「CITIZEN GAME」考案者の一人、江畑くんと、にぎわい協議会の吉林さんに公開講評していただくという企画です。
場所は「infoラウンジ」、フード提供は「酒&フードカトウ」となりました。
この様子は一般の方はどなたでも見学可能です。当日はust中継+twitter実況も予定しております。

|スケジュール|
1/12(木)
18:00- コミュニティリサーチ
19:00- ゲームスタート(お題「春休みのkenkenについて」)
20:00- 講評
21:00- 懇親会

|開催場所|
たけぶんinfoラウンジ(浜松市中区田町327-24 万年橋パークビル1F)
 
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